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エプスタイン・マクスウェルの武勇談は、
アンドリュー王子だけでなく
多くの回答が必要である
...
A lot of answers needed on Epstein-Maxwell saga
and not just from, Prince Andrew
...
Neil Clark RT Op-ed 2022年1月15日
 

翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年1月16日
 
<写真キャプション> ギレーヌ・マックスウェルとジェフリー・エプスタイン。
© AFP / ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所にて

著者:ニール・クラーク
 ジャーナリスト、作家、放送作家、ブロガー。受賞歴のある彼のブログは www.neilclark66.blogspot.com で見ることができる。政治や世界情勢に関するツイートは@NeilClark66。


リード文

 エスプタイン・マクスウエル(Epstein-Maxwell)の武勇談については、多くの回答が必要 - それだけではない。 アンドルー王子は、次のような点で名誉ある行動をとっていない。性的暴行を受けたという疑惑があり、その疑惑は現在も続いているが、これはエプスタイン・マックスウェルの事件により、 もっと大きくなる。

<本文>

 「古い」英国のエスタブリッシュメントについては好き勝手なことを言えばよいが、「名誉」という概念は、国、連隊、家族の名誉や信用を失墜させる恐れがある場合、剣を振るうことを意味していた。

 アンドリュー王子ことヨーク公は、国、連隊、家族の3つの名誉をすべて毀損していると言える。だが、名誉ある軍の役割、王室の後援、「ロイヤルハイネス」の称号を自発的に放棄しなければ、バッキンガム宮殿によりそれらを剥奪されなければならない。

 強調しなければならないのは、女王の息子は、性的暴行疑惑を否定しており、それは近々米国で刑事裁判の対象となるであろうということである。

 だが、彼は不気味な大富豪で性犯罪者のジェフリー・エプスタイン(後に性犯罪者として有罪判決を受けた)や、彼の恐ろしい相棒(すなわち調達者)であり、最近児童性的売買で有罪判決を受けたギレ-ヌ・マックスウェルと一体何の関係があったのだろうか?

 アンドリューの告発者ヴァージニア・ジュフリーは、王室の人物から3回性交渉を強要されたと主張している。最初の1回はマクスウェルの家で、次の2回はエプスタインの豪邸などで。

 繰り返すが、アンドリューはこの出来事をすべて否定している。

 だが、我々がどう定義しようとも、彼が、この疑惑そしてエプスタインとマックスウェルとの関係が、英国王室と彼が名誉職を務める連隊に与えた多大な損害に気づかないのであれば、信じられないほど鈍感である。人によっては愚かと言われる。

 英国王立戦車連隊のスチュアート・ハント中尉は、陸軍の上層部の多くを代弁し、完璧に事態を要約していると。

 「アンドリューが有罪であろうとなかろうと、彼は事態を悪化させ悪評をもたらした。より優れた人物であれば、組織のために無実であれ有罪であれ、辞任していただろう。本当に反吐が出る」。

 アンドリューが裁判で争うために退任し、疑いが晴れたら軍の称号を返還することを受け入れるということをしなかったのはなぜなのだろう。彼の判断は正しいことなのだろうか。それは罪を認めるということではなく、自分が仕えるべき人たちに大きな恥をかかせたことを認めることなのだ。

 しかし、アンドリューは、王室が行動を起こすまで待った。「偉大なるヨーク公」?とんでもない。

 今問われているのは、このような事態が王政にどのような影響を及ぼすのかということである。王室(バッキンガム家Buck House)にとって「勝ち」のシナリオはないのだ。

 もし、裁判になってアンドリューが負ければ、それはそれで面白い話だ。しかし、たとえ彼が勝ったとしても、公衆の面前で洗わなければならない王室の汚れたリネンのことを考えてみてほしい。反対尋問を避けるために示談にすることは、アンドリューにとって非常に魅力的かもしれないが、それがメディアによってどのように紹介されるかを想像してみてほしい。

 このサイトに寄稿した私の仲間のOpEdコラムニストPaul Nuttallは、ソーシャルメディアと24時間ニュースの時代にあっては、王政という制度は相当深刻な問題になるかもしれないと論じている。

 女王は4月に96歳になるが、その後はどうなるのか?

 チャールズ皇太子には、(女王と)同じレベルの愛情や献身をどこにも感じられない。もし、ケイト・ミドルトンというウイリアム王子の配偶者が存在しないのであれば、彼女は新たに創り出されなければならないとも言える。

 王室について長年書いてきたジャーナリストとしての私の直感では、王室はヨーク公(アンドリュー王子おこと)のスキャンダルや女王の悲しさが避けられない終焉を乗り越えて、かなりスリムなもの(王室のスリム化)に進化していくのではないだろうか。

 英国が共和制になるのはまだ先の話だろう。しかし、王室が生き残るための適応力を見くびってはいけない。

 一方で、エプスタイン・マクスウェル事件をめぐるさらに大きな映像と答えのない疑問に目を向けることを忘れてはならない。エプスタインとマクスウェルは、自分たちの利益のためだけにやったのか、それとも誰か/何かのために働いていたのか?

 2019年、ジェームズ・B・スチュワートは『ニューヨーク・タイムズ』に
「ジェフリー・エプスタインが権力者の泥・垢・汚れを握っていると言った日」と題する非常に明快な記事を書いた。

 これが、一部の人が主張するように、ある種の隠しカメラによる「コンプロマット」(恐喝材料や曝露材料)作戦だったとしたら、最終的な責任は誰にあるのだろうか?

 
今週、我々はヴァージニア・ジュフリーによるギレーヌ・マクスウェルに対する訴訟から8人の「相手方の男性名」を一般人として名前を秘密にしておくために、もう戦わないであろうということを知った。

 多くの大富豪がエプスタインの島を訪れ、だからといって彼らが必ずしも犯罪を犯したとは限らないが、アンドリュー王子だけでなく、もっと説明が必要な人物がたくさんいるのだ。